死蔵特許

技術経営における新たな脅威:Patent Hoarding訴訟

榊原 憲 著

2009年10月 発行

定価 1,300円

ISBN 978-4-903532-52-3

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概要

死蔵特許とは、有効な特許でありながら、発明者や権利者がその存在を管理し忘れているものをいう。他社がそ れを侵害しても警告しないことから、他社が気づかないまま使用し、後になり何らかのきっかけで発見され、問 題になる。ある意味では、ビジネスモデル特許や職務発明対価問題よりはるかに恐ろしいこの死蔵特許問題を、 JPEG特許を題材に解説し、かつこれを目当てにした新しいパテント・トロール(特許妖怪)ビジネスを実録事例 で紹介した注目の書である。

目次

はじめに 死蔵特許問題を取り上げるにあたって

米国特許第四六九八六七二号

第一章 死蔵していたJPEG基本特許

弊社はJPEGの特許を保有しております

フォージェントってなんの会社?

ソニーが払った一六二〇万ドル

JPEGの父は文雄さん?

二大メーカーの和解報道を見守った各社

粘り勝ちと粘り負け

第二章 ビデオテレコム

テレビ会議システム市場の華やかなりし時代

産声

ディック・モエラー

ディック・モエラーの経営手腕

致命傷

最後の賭け

第三章 CLI(コンプレッションラボ社)

圧縮技術研究所

ガリー・トリムの会社切り売り戦略

ディック・モエラーとガリー・トリムの出会い

ひっそりと権利移転した死蔵特許

第四章 死蔵特許の発見

VTELの分割

パテント・トロール

屋根裏のレンブラント

晒し首にされたソニー

総攻撃開始、そして撃沈

第五章 死蔵特許問題をふりかえる

結局、原因は何だったのか

原因一 標準化機関における特許調査の不備

原因二 M&Aによる権利移転時の特許デューデリジェンスのし忘れ

原因三 製品開発販売事業がない

原因四 発明者が職務発明対価を要求しない

原因五 パテント・トロールさえも許容する米国のプロパテント戦略

原因六 ビジネス倫理の低下

原因七 メーカーよりも弁護士が儲かる世界になった特許

あとがき パテント・トロール時代に向けて――死蔵特許とその怖さとは

謝辞

引用文献

著者紹介

榊原 憲(さかきばら けん)

1961 年生まれ.
1984 年東京工業大学工学部経営工学科卒業後,大手電機メーカーに入社.技術経営,特に,国際共同研究開発の理論と実践,および,コミュニケーション 論を専門とする.
技術者間コミュニケーションに関する研究により,情報処理学会論文賞,情報処理学会山下記念研究賞など学術賞受賞多数.
現在,日本テレワーク学会理事,学術部長,および学会誌編集委員長.
2009 年,電子情報通信学会よりシニア称号を授与.
博士(工学・東京工業大学)