よくわかる 電波の不思議

更新日:2007/10/31

よくわかる
電波の不思議

中司 浩生 著

2007年11月 発行

定価 1,300円(+税)

ISBN 978-4-903532-31-8

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・  前付、第1章

概要

電波はテレビやラジオは勿論,衛星通信,携帯用電話,カーナビゲーションなどで広く使われ,今日の我々の生活に不可欠な存在となっています.しかし,"電波とは一体何なのか"と問われると,その性質,振舞いについて正しく答えられる人は少ないと思います.光と同様に電磁波の一種である電波は,雷放電などに伴って発生する,自然界には元々存在している波動なのです.

本書は,このように身近かな存在である電波について,その正体に迫り,電波の本質を理解する手助けとなる入門書として記述されたもので,主として電波の物理的性質に焦点が当てられています.数式類は説明に欠かせないもののみを本文中に記載し,極力注として各節の最後に収めました.また,直感的に説明内容が把握できるように,図面類を数多く取り入れてあります.本書が電波の正体,本質を理解し,電波に一層の親しみを感じられるようになるための手助けになれば幸いです. ・・・本書「まえがき」より(一部改変)

目 次

まえがき

第1 章電波とは

1.1 電波の正体

1.2 電磁波と電波

1.3 平面波

1.4 電波はエネルギーを運ぶ

1.5 定在波とは

1.6 電波は情報を運ぶ

第2 章電波はどのように伝わるか

2.1 大気中を伝わるとき

2.2 非導電性媒質平面へ入射するとき

2.3 導体に沿って伝搬するとき

第3 章電波の放射と受信

3.1 アンテナの利得とビーム幅

3.2 偏波の違い

3.3 円偏波の性質と雨滴反射波の除去

第4 章電波は物体に当たるとどのように散乱するか

4.1 散乱断面積

4.2 代表的物体の後方散乱断面積

4.3 円偏波による円柱径の推定

4.4 前方散乱波のふしぎ

第5 章電波は金属や水中では強く減衰する

5.1 電波の浸透の深さ

5.2 水中へ電波が放射されるとき

第6 章エネルギーを担う電波の利用

6.1 電子レンジの話

6.2 マイクロ波ビームによる電力の伝送

6.3 衛星太陽エネルギー発電所(SSPS)の概要

主な参考文献

著者略歴

索引

著者紹介

中司 浩生(なかつか こうき)

広島県出身
1960 年~1990 年 大阪大学大学院工学研究科修士課程修了後,三菱電機(株)に勤務,工学博士
1990 年~ 2003 年 広島工業大学教授

著書
『基礎伝送工学』(コロナ社,1997 年),『基礎電磁気学』(共著,コロナ社,1996 年),
『学生・技術者のための電磁波の散乱 -増補版-』(シュプリンガー・ジャパン,2002 年),
『レーダシステムの検討のために 』(シュプリンガー・ジャパン,2004 年)


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